隣の芝生は

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人間って誰だって経験したことのない物には、いろいろな想像をはたらかせてしまうよね。
それが良い想像のこともあれば、悪い想像のこともある。

未経験だけれども、今までの経験や記憶を基に想像をしていくんじゃないかな。

でもさ、未経験のことが憧れになるならまだしも、排除の対象になってしまえば悲しいよね。

・どんな物にも良い面、悪い面

「隣の芝生は青く見える」なんて言葉もあるけどさ、この言葉って実は意味深でもあるんだよね。
つまり、自分から見える隣の芝生は立派に青々しく育っているんだから羨ましい。
これは誰でもわかるじゃん。

でもさ、その芝生を管理するためにお隣さんは高級な肥料を撒いたり、除草剤で手間をかけてるかもしれないよね。
ところが自分からはそうした背景はまったくわからない。

優雅に見えるアヒルが水面下では激しく足で掻いている、なんて表現でもいいよね。

表面的な都合のよさや結果だけを見てさ、その部分だけで判断をしてしまうことってよくあるじゃん。
「羨ましいな～」「ああなりたい、ああしたい」ってのは別に悪いことじゃないと思うよ。

ただ中には表面的な部分を見て、叩きや差別的な発言に繋がるケースもあるよね。
最近はネットでもよくみるけどさ、ああいうのはあまり褒められない行為だと思うんですよ。

・早期FIRE

近ごろこんな単語がよく見かけられる。
FIREってのは英語でいうところの「解雇」なんて意味だったかな。

「早期FIRE」ってのはどんな意味で使用されているかを見てみると、なるほど。
若いうちに1億や2億の貯金を作って仕事をしない生活。ってことらしい。

たしかに若いうちにガンガン働いて、あとはのんびりと余生を過ごしたいってことか。
誰だって宝くじで1億円当たったらどうする？なんて話はしたことあるものね。

まぁもちろんボクはそんな大金を持ったことはないし、想像しかできないよ。
でもたぶん、多くの人はその状況になったとしても1年もせずに挫折しそうなイメージがある。

「え？仕事せずに毎日好きなことやって過ごせるのに？」

って思うだろうね。
けど1億円や2億円の貯金じゃ、遊び続けることは無理じゃん。
よっぽどお金の掛からないゲームかなんかの遊びが見つけられたらワンチャンあるかもしれないけどさ。

仕事をしないってことは社会との接点をひとつ失うってこと。
自分の持つ技能や資格、学歴、すべて何の意味もなくなるってことだよね。

さらに一方通行で減っていく貯金残高。
これは精神的に病む要因と断言できるかもしれない。

そんな感じで、憧れの早期FIRE生活なんて耐えられる人はごく少数だと思う。
まずその生活を体験した後に、なんらかの仕事に戻る人がほとんどじゃないかなぁ。
それが株式投資やアパート経営だとしても、それは仕事なんだよね。

・目に見えない部分

毎日が辛いなぁ、病気やケガでしんどいなぁ。
仕事もたいへん、恋愛も面倒、人間関係もいろいろ……。

人生ってイヤなことの積み重ね、繰り返しだよね。

イヤなことはないに越したことはないけれど、それでも起こるイヤなこと。

本当につらいと思ったことを体験したわけだよね。
じゃあさ、その経験や記憶が糧になればまぁOKかな？みたいな部分ってないかな。

つまりイヤなことをいろいろ味わった結果、目に見えない部分の想像が広がるなら悪くないんじゃない？

羨ましさや憧れってのは、一歩間違えると妬みや嫉みになるよね。
表面的な美しさに惑わされて毒キノコを食べてしまうような、そんなことにはなりたくない。
だからこそ目に見えない部分にも想像がつくように、いろいろな体験をして勉強をすることは無駄じゃないと思う。

もし皆さんが「無駄なことをした」って思っていることもさ。
モノの裏側を推測する力になったと考えればきっと無駄ではないよね。

もちろん人間の感情はそんな単純でもないけどさ。
もし誰かに妬みからネチネチ言われたらさ、それは一面的なものの見方に囚われていると考えたら気楽になるかもね。

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