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ボクはその昔、新入社員の方に研修をする部署に所属していた。
まぁぶっちゃけた話をすると、ほかに行く部署がないゴミ社員だったんだよね。
だから仕方なく当時の上司に懇願して拾ってもらったというのが正しいと思う。
結果的にはトラブルで退職してしまったけれど、自分のできる限りは頑張ってきたんじゃないかなぁって。
・使えないやつ
当時のボクは電子データを扱うような仕事をしていた。
でも会社ってのは常にいろいろなことが起こるもんでさ。

ボクの所属していた部署はうまく利益を出すことができなかったらしい。
そうした理由で、その部署ごと廃止となって外注をするようにしたんだったかな。
まぁ不思議はないよね。
そんでボクは出向という形で社外に出たんだけど、まぁ精神的にボロボロになっちゃってさ。
転職するにも難しい、それなら本社に戻って別業務のほうがよいのかな?って。
それでさ、どうにかして本社のいずれかの部署で拾ってもらう必要があったんだよね。
んで当時の教育や研修をする部署の長に掛け合ってもらって、なんとかその部署に転がり込めたってわけ。
もちろん門外漢で使い道のないボクみたいな奴を拾うにはリスクも大きかったと思う。
いろいろな方に手伝ってもらって助けてもらったことは今でも感謝しかないよ。
たしかに教育には向いていない部署からきた人間だったし、周りから見れば実務も法規も知らないって見られていたはず。
そのころはダメ社員ながらも、恩返しの意味を込めて頑張った時期だったかもしれないなぁ。
・新人はなにも知らないという前提
そりゃ新入社員は業界のことなんてほとんど知らないし、実務をいきなりできるわけでもない。
そんなの当たり前の話じゃん。
でも先輩社員って、たまたま数年か数十年ほど早く生まれてその業界にいたってだけだよね。
旧態を知ることは貴重だけど、新しい変化への対応はもっと大切だと思う。

ボクは新入社員の担当をしていたとき、絶対に曲げられないポリシーを持っていたんだよね。
それは、どんな新人さんであろうともボクの知らないこと、未経験なこと、違う考え方……。
そうしたものをみんな必ず持っているという大前提。
20年も30年も生きてりゃ、絶対に自分の知らないことを経験してるんだもの。
ボクはたまたま数年ほど早く生まれてその業界に入った。
そして偶然、新人に業界のことを教える立場だっただけ。
むしろ彼彼女らが経験してきた、ボクの知らないことを教えてもらう立場でもあったんだよね。
それだけはボクが絶対に曲げなかったポリシー。
テニスのインストラクターをしていた人。
たしかに直接的にはその業種と結びつかない経験かもしれないよ。
でもさ、それがどう未来へと紐づくかなんて誰もわからない。
むしろ業界と無関係だから無意味!って断じるのはもったいないんでないかな。
これから先、想像もつかない新しい技術が出てくるかもしれない。
もしかしたら無関係だと思っていた彼彼女らの経験や知識が会社全体の大きな成長をもたらすことだって否定できない。
それならさ、彼彼女らの経験をそれがどんなものであれ尊重して、そうしたものを学ばせてもらったほうが有利だと思う。
否定しても享受しても同じ労力なら、絶対に教えてもらったほうが有益だよ。
だってその話を聞かせてもらうときには、きっと良好な関係を維持しやすいからさ。
そうして年下であろうと目上であろうと無関係に、いろいろな人からさまざまなことを学ぶ。
それって素敵なことじゃないかな。
多くの人と仲良しになれる可能性も高いし、困ったときにも声をかけやすい。
他人を否定するんじゃなくて、他人を肯定し続けること。
・そうは簡単に行かないもんで
そうした教育の現場はボクにとって多くの学びが得られた貴重な経験だったと思う。
それでもさ、人間の心理ってのはなかなか複雑なもんだよね。
当時のボクはまだまだほかの人の気持ちってのは理解できなかったんだなぁ。

同じ部署の先輩が行っているルーチン業務があった。
それは郵便ポストに投函された新聞、その端っこをハサミで切り取ってスキャン。
そして電子化された新聞を全社で共有の掲示板にアップロードするという作業だ。
たいへんそうな作業だなぁ……ってボクは見ていて思ったわけ。
もっと楽をしてもらいたいと考えたことに嘘はない。
そこでボクはシンプルなプログラムを組んで、効率化を図ったんだよね。
ネット版の新聞を自動的にダウンロードしてアップロードできる形にした。
そんで後は掲示板に貼って投稿するだけで終わり。
いやー、ボクとしてはこれで楽になってもらえるなー。
なんて気持ちで満足感もあったんだよね。
それを先輩に渡してみたところ……。
「じゃあその業務はお前がやれ」
だってさ。

つまり、自分が毎日やっていた仕事を消されたと感じたそうで。
まぁきっとその仕事で時間を費やすことで、残業代などにも繋がっていたと考えればさ……。
その人の怒りが理解できなくもないんだけども、ボクもまだまだ未熟だったね。
結局はそれが引き金となって、ゴミ社員のボクはゴミの分際で出しゃばる最悪の社員という評価。
想像のとおり最後は爆発して晴れて退社という形になってしまいましたとさ。
その結末自体は良い話ではないけれど、それ以上にボクは学ぶことがあったと思ってる。
良いことでも悪いことでもその結果を受けいれて、そこから多くのことを学べばいい。
それがボクの正直な考え。
どんなくだらない失敗談でもさ。
居酒屋で焼き鳥が焼けるまでの時間をつぶすネタのひとつくらいにはなるじゃない。
だからさ、たとえ悪いことがあったとしてもそこで立ち止まる必要なんてないよね。
ほら、焼き鳥が運ばれてきた。
失敗談で盛り上がった後は、串に伸びる手が止まらない。
奥さんも大好きなハツを食べて嬉しそう。
こんな日常、いいじゃない。

どんな失敗をしたっていい。
それを踏まえて歩き続けりゃいいよね。
どんな相手からも教わることがある。上下関係にとらわれず教わる姿勢で関わろう。
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記事内の挿絵はAIにより生成されたものです。【ご報告】
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